私の花図鑑    花の里日記  2009.10.12   118

             月曜日   幸せの青い鳥

 二日前の事、山で大きな栗の木を倒していた。
水木の大木も立ち枯れしていて、麻殻の木に寄りかかっていて危なそう。
それで水木と麻殻両方とも前に倒してしまっていた。
伐採すると、ようやくそこは明るい陽が差し込んでくる。
ここは古い野草園の場所である。
野草はそれなりに繁殖したり落ちついて花を咲かせたりしている。
しかしどうも最近出来が悪い。
それは木々が育って空を覆いつくし太陽が当たらなくなったせいである。
栗は生長が早くて葉が見事に茂る。
おまけに栗の実が沢山落ちて猪が食べに来る。
するとついでに回りの土を牙で掘り返し、山みみずを探す。
生えて来たトリカブトや小葉のぎぼうしが散々踏み荒らされ掘り返されている。
いが栗の殻もなかなか腐らず手に当たると痛い。
そういう事で栗を倒していたのだった。
材はあとにシイタケのほだ木に利用できるし薪にしてもゆっくり燃えて都合がいい。
欠点は重いことだろう。

それでのんびり焚き火をしながら休んでいると、
不思議な事に目の前の水木の枝に大瑠璃が飛んできて止まった。
胸の白さや全体の紺色(青色)が見事だ。
お互い顔を会わせて見合いである。
その時私はこれが幸せのブルーバードだと確信した。
チルチルミチルが探していた青い鳥。
私はあちこち旅をして探していてそれはここにいたのだ。
もう寒くなったので南の地に避寒で旅だったのかと思っていた。
彼らはここで繁殖しているので、ここが母なる地であろう。

 帰りにここの入り口の門を閉めて近くに赤い実が綺麗な泡吹の写真を写していた。
するとそこへ野鳥の大集団が頭の上に舞って来た。
それは小鳥たちの集団でヤマガラ、ジュウガラ、コガラ、エナガ、目白他たち。
200羽程はいるようだ。
しばらく私はカメラを持ったまま凍結状態でじっとしていた。
次から次に飛んできて虫を食べたり実を食べたりして遊んでいる。
あまり長いのでしびれを切らし、そこそこにその場を離れた私であった。



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