花の里日記 2010.9.29 141
水曜日 (晴れ) 遍路旅 3
今日は南風が吹いて少し暑い。
私の事務所の庭には瑠紅草の花がフエンスやコスモスに絡まり、紅と白の花を咲かせてくれている。
もうピンクのコスモスも咲いて少し賑やかだ。
昨日は雨も十分降ったので植物や人も元気が出る事であろう。
人に水分が必要なのは、潤いが無いと生きられないのかも知れない。
砂漠で暮す人たちの大変さがわかるし、この自然豊かな日本に生まれた事を感謝しないといけないなと思う。
遍路旅 続き
山の上の大きな駐車場を少し入ると、そこは屋島寺であった。
明るい場所で本堂横に大きな狸の雄雌の石像が1対あるのが眼を引く。
雄は大三郎狸と呼ばれ四国の狸の大将だそうだ。
狸の話というと、古い話で天智天皇の時代に天智狸という大古狸のいたと言う事が本に載っていた。
この古狸が江戸時代に松山藩のお家騒動に関係したと言われている寓話がある。
狸は温暖で畑や民家の近い山に暮している。
四国は温暖で山が近いので住みやすいのだろう。
お寺をお参りして釣鐘を突くと重厚な響きでなかなか良かった。
本堂前には瓦葺の新しい宝物館が目立つ。
ついつられて入るとそこは涼しくて気持ちが良く絵や飾り物等が見事に陳列されてある。
お茶の接待もあるので快適に休めたのだった。
そこで一句 ついそれて 美術見ている 屋島寺 まるで川柳に・・・
屋島の上は巡回歩道がついていて眺めが良さそうだし、土産物店も立ち並んでいるのでつい散歩してみた。
そこからは眼下に高松の街と瀬戸内海が眺められてなかなか景色は雄大である。
歩道を廻り込んで歩いて行くと、そこになんと水族館があるではないか。
山の上の水族館なんて維持が大変そうだなと思うが、そこには沢山の子供連れの見物人が集まっている。
それはまるで鯨が山に登った感があるが、ここで初めて山の賑わいが理解出来たのであった。
次に有料道路を降りて小さな街を抜けて五剣山に登る道に差し掛かると、道路は工事中なのか片側通行となっており
そこには車の列がずらり並んで待っており、それに交通整理の人までいる。
それとも又、八栗寺参拝の車の行列なのかと思いながらしばらく車が進むのを待っていた。
少し車が進んだとこで交通整理の人が車のナンバープレートを見て参拝ですかと聞かれ”そうです”と答えると先に通して呉れた。
何事だろうとふと見やるとそれはウドン店への駐車待ちの車であった。
昼も大分過ぎているのにこの騒ぎとはどんなに美味しいうどんであろうか?
たかが饂飩と思う無かれではある。
また一句 長い道 饂飩も伸びる 八栗寺 こんな句も讃岐ならではある?
やっと寺の駐車場に着くとそこはケーブルカーの駅であった。
ケーブル駅まである寺とはなんと凄いなと思いながらまたしばらく待って、そのケーブルカーに乗車した。
それは戦後の観光ブームに作られたものであろう。
随分と古びていて歴史を感じさせる乗り物であった。
最近ドライブウエィは出来るけどケーブルカーが新たに作られたとか言う事は聞かない。
目的の八栗寺は五剣山の岩下の斜面をうまく利用して建てられたもので、森の中にありなかなか風情があった。
その尖った岩山を登れば面白いだろうなと思ってしまった。
山と八栗寺
九州大分県の耶馬溪にはそんな岩山に立つお寺があって、とても眺めが良かった事を思い出したりした。
そこにもケーブルカーがあったが私はへそ曲がりなので歩いて登ったなとも思い出した。
遍路旅ついに終り 長らくお付き合いありがとう。 関連で太陽と空海
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