私の花図鑑          花の里日記  2014.2.16   211

         日曜日 (晴れ)   九州の山

 今日は暖かくて風も吹かない。
午後からまた草刈りに出かけて来た。
雪も大分溶けてこれでは吉和の別荘地に行けそうだと思ったがまた寒くなりそうでもあるし・・・
ここには2年前に販売した民家があるが段々と改良されてきており嬉しい限り。
頑張った甲斐があった。
セリは大分緑色になってきている。
あと食べられるのも気温次第かも。

      九州の続き

 八代を出て南の日奈久温泉から球磨川に抜ける山道を通った。
日奈久温泉は落ち着いた温泉場で昔宿泊したことがあった。
そこは八代海の不知火の火が見えるとの伝説がある場所である。
すぐに山道に入ったが結構急で狭い道である。
かんきつ類や梅等が斜面に植えられて丁度白梅が満開。
峠では西に八代海を俯瞰した。
山道にはもう青文字の薄い白黄緑の花が咲いていた。
常緑樹や杉や檜の多い森にまじり咲いていた。
山道を下ると山里に出て、球磨川沿いの国道を南下して川をさかのぼり人吉へと向かった。
球磨川沿いの国道をのんびり走るとなかなか風情がある。
川沿いには清流と急な山との生活をしている民家があり、そこの主な仕事は林業だったであろうと思われる。
山は見事に植林されている。
また途中には鍾乳洞もあり楽しませてくれる。
夏にはアユも食べられるのであろう。
高速道を走ったのではこの風情は見られないのではある。
上流の人吉も球磨川沿いに発展した街で、古い情緒ある町並みがあるところだ。
私は球磨焼酎が好きでたまに飲んでいる。
製法に工夫があり飲んだあともさっぱりしていて酔い心地が良い酒である。
これも球磨川の清流のおかげであろう。

 人吉から霧島の山へと向かった。
途中えびの高原がある。
その手前の坂の中腹に白鳥温泉上湯があった。
北にえびのの町とその向こうには山並みが広々と見え、ここの地面から熱湯の白煙が上がっている場所だ。
露天風呂に入らせて貰った。
温度は丁度良くてなかなか気持ちが良い。
土曜なので入湯者も多かった。
入っている人で同年齢位の人に話を聞くと鹿児島の町にはあちこち温泉があり温泉には不自由しないとの事。
私の住んでいる広島とは大違いではある。
一度山口の上関の新しく出来た鳩子の温泉に行った事があった。
そこは原発の予定地で資金は電力会社から出ている様子。
私は原発の廃止論者であるのでなにやら心苦しく入湯した。
湯は地下1600m位からくみ上げている湯らしい。
源泉が赤くて薬効がありそうだと思っていた。
出てみるとなにか気分が変。
どうも成分がきついらしい。
そう言えば大きな湯は透明にしてあり何か変だと思っていた。
温泉であればなんでも良いと言う事ではない。
広島は温泉が少なくてほとんど加温してある。
湯は透明でラドン湯が多い。
疲労回復には良いものだがこれも成分が多すぎると逆に悪さをする。
何事もほどほどではある。

 やはり白煙を上げるえびの高原を通過して、霧島山の西を通り大浪池のそばを通過して高千穂河原へと向かった。
やはり冬の高原なので花などは皆無で木は葉を落とし枯草が黄色となって寂しげではある。
鹿も見られない。
高千穂河原(霧島神宮の古い宮跡)は人が数人しかいないようで土曜なのに寂しい。      霧島山系の地図を見る
真冬に登山する人は少ないのだろう。
何回かここに来た事があるのでお宮跡から高千穂の峰へと登ってみた。
この日は見事に晴れて風が強い。
1人下りの人に遭遇したが登山者はこの人だけであった。
頂上下の御鉢まで登りたかったのだが時間遅く着いたので見通しの良い中腹で登山はやめた。
そこは眺めが良くて南に鹿児島湾、桜島、遠く開聞岳も見える。
西北には韓国岳、手前に中岳が見える。噴火をやめている新燃岳は見えない。

 左下の手前の谷が高千穂河原で登山口   中央の中岳に隠れて見える左の奥の山が韓国岳(からくにだけ)  中岳の後が新燃岳で写らない 


十数年前であろうか。
大浪池を見て迂回してそれから韓国岳に上り南に縦走して獅子戸岳、新燃岳と中岳を経て高千穂河原まで歩いた事がある。
その時は新燃岳の西北に丸く大きくて深い火口がぽっかりと空いており底から噴煙が上がっていた。
噴火するとは思ってもみなかった記憶がある。
山岳部の学生らしき青年二人が火口の底に降りているのを見たが私は深くて降りる気にはならなかった。
朝出て夕方にここの河原へ着き歩き疲れて足が棒になった。
その時に中岳からこちらの高千穂の峰を見て素晴らしかった記憶がある。
だからこちらの山に上って見たのだった。
九州の山は雄大で丸くて大きな火口を持った山が多い。
阿蘇山(草千里)もそうだし久住連山も良い。
カラオケでよく歌う歌に坊がつる賛歌があるが、そこの高原にある法華院の温泉も山宿らしく風情がある。
2回程登っている。
霧島つつじの花の咲く頃は多くの人で賑わう。

             左が中腹の頂上の御鉢、右は高千穂の峰のメイン頂上


 登山道は3年前の新燃岳の大噴火で小さな灰色の砂の礫で地面が厚く覆われていてどうも歩きにくい。
山に生えている大部分の松も枯れている。
かろうじて噴火のガスから逃れた松がすこしだけ緑を保っていた。
これが自然の植物の強い生命力であろう。
また中岳への登山道は入山禁止とされて柵があつた。

     鹿児島湾と桜島   左隅には遠く開聞岳が見える。手前には霧島の温泉群があり旅館が多数ある。 桜島の写真


 つい山の話となると力が入ってしまう。
砂を飛ばしてくる北からの強風に押されてそこから下山した。


                参考画像  大浪池と韓国岳(南から写している)  韓国岳の向こうには空池の噴火口がある
            


      注:高千穂峡は九州の中央部(宮崎県の西北)にある
            またここに降った火山灰の白い砂で出来た土地はシラス台地と呼ばれ崩壊しやすいと言われている
            私が住んでいる広島でも真砂土で出来た土地は同じく崩れやすい

                                    続く


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