私の花図鑑          花の里日記  2018.5.20   356


              日曜日  (晴れ)  煙となる

 昨日今日と北の高気圧に覆われている。
北風が吹いて暑くなく涼しい。
なにか爽やかで気持ちが良いので山の別荘地へ両日、出かけている。
山では日中でも気温は20度以下で動いても汗は出なく快適。
道の草刈りや林の手入れをしていた。
もうこんな作業には馴れて体も無理に動かさなくて出来るようになった。
年季が入ったのかも。
山では白い木の花があれやこれや咲いているが、今年は水木鎌柄が見事に咲いている。
それと野草園の中にある胡麻木も盛大に咲いた。
他の木の花はまるでパッとしない。

        鎌柄(かまつか)


行く道路端では麻殻の花が綺麗だが、こちらの山の別荘地内のものは中途半端な開花である。
ここの野草園では今、都忘れが咲き始めている。
また砂利道では地縛(じしばり)が黄色の花を沢山咲かせて綺麗である。
その為そこは車で踏まないようにしている。
やはり野草は可愛い。
また道傍の側溝内に植えられたシャガが株を増やして集団で咲き始めた。

 花の里の花壇ではアジュガ苧環(おだまき)ジャーマンアイリス等が咲いている。
残念ながら一年草は壊滅状態である。
ただここに植えている藪手毬は樹高が3m位の大株になり真っ白に花を咲かせて見事である。
ここでは残っている販売地の草刈りをしていた。
やはり刈り込むと草原の緑が美しい。
その草原の中に自然にルピナスが長い花房を伸ばして咲いている。
子鬼百合ノコギリ草たちは今芽を伸ばしている最中だ。

 山の別荘地では亡き両親の古い写真アルバムを燃やしていた。
中に写っている親戚の人たちもほとんど亡くなっており年月の経過が感じられる。
光陰矢の如しと昔から言われているがまさにその通りである。
私はいつも山では焚火をしながら作業をしているのだが燃やすものが自分だったらとつい思う。
私もそのうちには焼かれて煙となり空へ舞い上る事となるであろう。
それまで体が動くうちはあちこちの山や土地や家(民家や別荘)の整備をしてこの日本を美しくしたい。
私は田舎の山道を走っていると、ここの林を綺麗に整備すればもっと美しくなるのになあとつい思う。
それは海傍でも田園地でも山岳地でも同じである。


  私には権力がない
  また資金もない
  人脈もない
  体力もない
  あるのはほんの小さな、この世を美しくしたいと思う願い
  それは小さな小さな、ともし火
  それは夜の暗黒の大空にわずかに光る星
  貴方もそう
  小さな火はともせる
  それがまた友達にも火をつける
  沢山集まれば暗い夜空もその星たちで明るく輝く
  火を消す人たちは一人もいない
  暗黒の夜空を皆で明るく灯すのだ
  それが目指す世界

 

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