私の花図鑑          花の里日記  2018.8.15   367


              水曜日  (曇り)  自然淘汰の世界

 このところ暑い日が続いていて外に出たくない感じ。
こんな日に外で仕事されている人にはその元気さに感心する。
今は山の別荘地の北側にある野草園そばの渓流を綺麗にしている。
やはりここでも最高気温は30度である。
渓流は木々の茂った下の陰にあるので直射日光は当たらない。
でも風はまるで吹かず、動きすぎると汗が噴き出てくる。
それとブヨやアブなどが体の回りを飛び回るので顔には虫よけの網をかぶっている。
それと木の下に生えているハイイヌガヤの木の先端を切ってそれを虫が飛び回るのを
ハエ叩き替わりに利用して振り回し虫を叩き落としている。
なかなか虫に当たらないけど十回位空中を叩くとまぐれ当たりする。
渓流に落ちている枯れ枝や散らばった小石をかたづけると見事にそこは綺麗になる。
ここの石は青みがかかった黒くて堅い石で小さい割れ目も沢山あり、昔父と一緒に
形の良い石をわざわざ買いに行った事があるのを思い出していた。
これは盆栽用の水石にしていたのだ。
渓流そばには大きな石(2〜5m)が埋まっている。
それを避けるように水が流れ落ちる渓流が出来ているのだ。
この大石の下には穴があちこちにある。
ある小さな穴(割れ目)に白と黒の色をした大きなガマガエル(長さ30cm)が
ゆっくりと逃げこんでいた。
私はこんなガマガエルはもっと大きな渓流に住んでいると思っていたのだが。
もう今は盆なので野鳥も鳴きが少なくなっている。
相変わらず黒アゲハは沢山飛び回っている。
蝶ではヒヨドリバナの白い花にアサギマダラ蝶が遊んでいる。
今年初めての目撃であった。
トンボたちは色々出ているし、昆虫のナナフシも見かけた。
虫たちは今が繁殖の最盛期(生存競争の)かと思う。
こんな緑の自然(自然淘汰の世界)の中で自由に動いているとなにか気持ちが良い。
私はその世界の中の一つの生き物である。

 最近のニュースでは山口県の周防大島で、二歳の幼児が行方不明になっていて
発見された場所が山の中の渓流にいたとあったが、やはりそこも気温変化が少なく
て幼児がなんとか3日も食事なしで耐えられたのであろう。
ただ蚊やブヨやアブ等は襲ってくるので幼児ながら手で防いでいたのかと思う。
発見した人もボランティアの頑張り屋さんで素晴らしい事ではあった。

 丁度今の盆頃にこの辺りの山ではフシグロセンノウのオレンジの花が咲き出す。
今咲き始めていて美しい。

          
道傍に咲いた節黒仙翁(ふしぐろせんのう)


またツルニンジン(ジイソブ)も咲き始める。
涼しくなり始めると他にも色々と野草らしく小さな花が元気を出して咲き始めるのだ。
これからが楽しみである。
そうそう。
ようやくススキと野萩が咲き始めたので秋の七草も本格的に見られそうだ。
初秋の高原に出かけて見たくなる。


 今日は雨になると天気予報では言っていたのだが、朝晴れていたので早速山の
別荘地に行こうと出かけた。
しかし段々と西中国山地方面に近づくと空は曇ってくる。
花の里に着いた頃にはあたりに小雨が降っていて作業も出来ない状態だった。
しかたないのでのんびり昼食を取り、それから入浴したり音楽を聴いたりして
花の里の管理棟で休憩をしていた。
最近こんなにゆったりと過ごすことが無かったので雨に感謝かも。
そう言えば昨日は管理棟の玄関回りにある秋海棠が水不足で枯れかかっていて
水を撒いたばかりであり、今日のこの雨で植物たちも元気回復するであろう。
少し昼寝も取り、それから道を変えて渓谷や里山の景色を見ようと帰って行った。
近くのダムでは見たことも無いような高い水位で水が満ちていた。
さぞ電力会社は水力発電で儲かるであろうと思った。

           
満水の立岩ダム


田園では野草もしっかり咲き出していて、また民家の裏の墓場は盆灯篭で賑やか。
その中にある白い灯篭は初盆を迎えた亡き人に捧げるのがこの地方の風習である。
そんな風景を見ながらのんびりと帰ったのだ。

       
稲の穂も実っている  手前の野草はイヌゴマ



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