私の花図鑑          花の里日記  2019.6.28   401


          金曜日  (くもり)  植林

 今日は仕事の件で県北へ走った。
雨の予想をしていたのだが曇っていて少し蒸し暑い日であった。
県北の里山の農家の人はどこも稲田の法面の草刈りをしていた。
雨が降らないまでに綺麗にしたいのだと思った。
里山はどこも棚田。
先人が農地作りに頑張ったんであろうと思う。
昔私はバリ島の山間地を見た事があったが、そこも棚田で稲作をしていて日本とそっくりだった。
各農家には牛舎があり水牛みたいなのがいた。
やはり耕作用に利用しているのかと思ったのだ。



 今日の仕事の別荘を確認してから吉和の山の別荘地に向かった。
いつも通らない田舎の道を走っているともう野草が沢山道端に咲いていて綺麗だ。

         丘虎の尾やウツボ草


山々も緑一杯で禿山などはまるで無い。
私が育った頃は戦後で周りの山の木はすべて切られていて禿山であった。
それは輸入出来ない石炭や石油の変わりに木を切って燃料としたのであろう。
そこへ赤松等の小さな木が芽生えていた。
政府はその禿山の植林を提唱して国をあげて杉や桧等を皆が植えていたのだ。
本来、日本の山は常緑樹や広葉樹がびっしり生えていて彼らの根が地面をしっかり支えていた。
そこへ針葉樹を植えたばかりに日本は花粉症や土砂災害が頻繁に起きるようになってしまった。
針葉樹は根が浅くて急斜面は土砂が流れ出す運命にある。
それと落葉樹のように、ぶ厚い落ち葉層はまるでなくて降る雨水や流れる土砂を保護出来ない。
また針葉樹の山は綺麗な花は咲かないし昆虫や野鳥が食べる餌がまるで無いのである。
広島の山も人の手が入る場所はほとんど杉や桧が植えてある。
でもその時代の人は頑張ってよく植えたものだと感心する。
これからは世界に日本の針葉樹の木材を売ってみたいものである。
そうしてその伐採地には日本本来の常緑樹や広葉樹を植えたいものである。
ついつまらない話をしてしまったか?

 田舎の道の駅では新鮮な野菜や弁当を売っていて今日もそれを買い入れた。
山の別荘地でその弁当を食べて野草園の整備をしていた。
梅雨なので咲いている花はぼちぼち。

          京鹿の子


      鳥足升麻


       山紫陽花  小紫陽花はもう実になっている


 山でのんびり手入れをして花の里に行き入浴して帰った一日であった。
花の里はようやく立葵の花が咲き始め紫のクレマチスが咲いていた。
わりに花が少ない時期。
そうそう。
事務所の庭の小さな木のヒヨドリの巣にもうヒナが誕生した。
よく猫に襲われないものだと感心している。
そう言えば山は野鳥が騒がしい。
彼らも子育てが忙しいのであろう。
すべてが成長の時期である。

 追記 6.30 日曜日

 この日は梅雨の最中であるけど雨はたまにしか降らない。
それで山の別荘地の野草園に行き、茂った木の枝を間引きしていた。
もう残していた暑い夏をのりきる為の日よけの木が逆に成長しすぎて野草園に陽が当たらなくなったのだ。
なんとかあちこちの木の枝を切り取り、また茂った草を刈っていた。
時折小雨のような小さな霧みたいのが降るけどまあなんとか作業をしたのである。
気温はわりに高くて湿気が多い。
眼にまで顔の汗が入って来る感じであった。
なんとか作業を済ませて花の里に帰った。
少し花壇の手入れをしていたが今日は帰りを遅くして7時半であるが源氏蛍を見ようとゆっくり帰った。
帰り道の山間の村落ではわずかに空の明かりがある位になり渓流には源氏蛍が飛び交っていた。
まだ時間的に早いのか、ほとんどは木の陰の暗い場所で沢山光っていた。
渓流からはカジカ蛙の鳴き声がしてとても風情があった。
これをのんびり一人で楽しんで、それから道を下ると源氏蛍を見に来た街の人々で大賑わい。
私はその中に巻き込まれないで良かったと思ったのだ。
これで今年に蛍は楽しめたのだが山の別荘地ではこれから暑くなると姫蛍が出てくるのである。
今はこれを又の楽しみに山の別荘地の整備をしようと思ったのである。


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