私の花図鑑          花の里日記  2018.6.19   361


              火曜日  (雨)  鉄鉱石

 今日は梅雨らしくて、空は灰色の雲が覆いつくし雨はゆっくりと降っている。
晴れそうもない。
ここの事務所の庭ではピンクのモナルダが咲き始めた。
濃い緑の上に浮かんで咲いているようでなにか美しい。
この花に最近珍しく黒い小さな甲虫(5mm程度)が来て蕾や葉を食べていた。
早速手で取り、つぶして殺したのだが始めての経験であった。

      濃いピンク色のモナルダの花


そう言えば山の野草園のひごたいに黒い縦長のカメムシが沢山群れて止まっていた。
茎の養分を吸っているようだった。
これも退治したのだが、なかなか管理せず自然に綺麗な花は咲かせにくいと思ったのだ。
山では自然のバランスがうまく取れていて虫が沢山増える事はないのだが。
それとこちらの玄関先の植え込みに小待宵草の黄色い花が夕闇に浮かんで咲き美しい。
野草の咲き方は風情があって素敵である。

 昨日は仕事で県北の別荘に出かけた。
行く道を車のマップの道案内にまかせて行った。
走る国道のナンバーは433号で数が多いものなのだが、入り口が改良されていてこれは
素晴らしいなと思った。
けれど先に進むと山の尾根を進む元の狭い曲りくねった道が見えてきた。
そこの交差点をマップの案内通りに谷川の県道に折れて進んだ。
少し里山があったのだがすぐに杉山に入り、道は狭く登りで右側には渓流がある。
渓流に岩はごろごろとあり、まわりの谷は自然木が茂ってなかなか美しい。
のんびり走っていると杉林の下の道傍に沢山の白い都忘れの花が咲いている。
都忘れは少し木陰の下の湿気のある土地が好きなようである。
さらに狭い道を登っていくと所々に小さな石(径が13cm程度)が落ちている。
私は車を止めて、いちいちこの石を拾い川へ投げ込んで進んで行った。
考えて見ると今朝大阪で大地震がありこちらも揺れがあったのだ。
それで道沿いの斜面の石が転げ落ちていたのだ。
少し前に近くの国道で大雨の時に大きな石の落下があり帰宅途中の先生が犠牲になり
亡くなられた事があった。
この広島県は特に道が山の崖沿いに走っていて大変な環境である。
まあ眺めが美しいと言えばそうであるのだが。
少し走ると谷川傍に白い軽のバンが止めてある。
中には腕に黄色のバンドをつけた二人の年配の人が見える。
渓流の魚釣り(ヤマメ等)にでも来たのだろう。
出会ったのはこの車だけであった。
そこから少し綺麗な渓谷沿いを登ると杉林を抜けて里山の田が見え人家もある。
その先が現地であった。
こちらは雨がもう止んでいた。

 仕事を済ませて帰りに改良された広域農道を走っていると整備された道の斜面に
都草の黄色い花が群れて見事に咲いていた。

         黄色の都草と白い姫女苑


そこの近くに古い製鉄の遺跡があり覗いて見た。
この辺りは昔、鉄器や刀等に利用する為、あちこちで鉱石を掘っていたのだ。
そこには硬い鉄の色をした重い角ばった石があちこちに落ちていた。
たまに道を変えて走ると新しい発見もあり面白いものではある。


 日記前のページへ 日記次のページへ 日記の最初の目次ページへ 花図鑑ホーム